―もし、罪があるとすれば、それは、私の犯してきた大罪の数々ではなく、兄を愛してしまった罪なのかもしれない―
                 

 それは、美しくも哀しすぎる、物語の終焉。
 あまりにも早すぎた死。
 短い生涯を、艶やかに鮮やかに悪の華を咲かせ、一瞬で、少女の魂と昇華し、散っていった黒蜥蜴。

                         
 そう、艶やかに鮮やかに。美しくも哀しく。
                          

 これ、本公ではなく、新公の黒蜥蜴から受けた私のインスピレーションです。

       
 野々すみ花ちゃん、巧すぎっ!!!

            
 びっくりしました。
 本公の早苗=葉子とは、別人だよ。
 舞台化粧で、ここまで、顔つきまで変わるものなのか!?(疑心暗鬼)

 プロローグ、パッとピンライト浴びた瞬間から、
 銀座の暗黒街の夜の女王、マダム黒蜥蜴サマのお出ましですよ!!!

 なんか、唐突に、「血と砂」の三恵嬢を思い出しましたよ、私。

            
 最初から、すみか黒蜥蜴×めぐむ潤ちゃんって、密度の濃いのなんの。あまりにもヤバすぎて、もう私、メロメロですわよっ!!くらくら酔いが回ってきますわ。

                                        
 そのすみかちゃん、
 もう、酔いも酸いも噛み締めた円熟味溢れる表現力といいますか、
 すごい熟女(…ってヲイッ!)なんだけど、少女らしい瑞々しさに包まれているのね。

 えっと、これ、本当に初ヒロインなんですか!?

 男たちを、侍らさせ、手玉にとっているような感じだったんですけどっ!?

 今回、本公と併せて二回目の観劇だったのですが、
 そうすると、前回、あれだけ納得し難かった「宝塚版・結末」に、少しだけ、理解を示せるようになりました。

 それって、慣れてきたから!?
 それとも、これが、「新公版」だったから!?
 まぁくん明智小五郎に、すみかちゃん黒蜥蜴に、めぐむ潤ちゃんだったから!?
  
 ぃや、恐らく、新公では、完全に黒蜥蜴が主役、黒蜥蜴の一人舞台だったからこそ、濃淡がはっきりして、メリハリついて、昭和という時代を生きた一人の美貌の女賊の人生物語として、観ることができたから、愉しめたのだと思います。(真顔)

 すみかちゃん、巧すぎっ!!!

 っつか、すみか、凄げーーーーーーよ。(驚愕)                                      
 
               
 不覚なことに、
 「お兄ちゃん…」で、泣けました。
 
 本公では、ハッ?って感じだったのに。

 いやぁ〜、持って行かれちゃったね。
 
                     
 …

 …

 それでも、主演のまぁくん、負けてはいなかったのです。

 次号に続く。

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