フレッドって、きっと周りにあんまり友達いないんだと思う。
アンソニーにあんなに甘えたなのは、きっとそのせい。
大切な友達に、見捨てられたくないんだ。

太陽の下、心優しいやんちゃ少年に拾われた子犬のよーに。
大っきくても本当はまだまだ子供だから。

フレッドは、養子だ。
資産家の現養父母に引き取られて、恵まれた育ちをしてきたが、
もしかすると、ずっと孤独だったのかもしれない。

エスカレーター式名門校。
小学校時代は、「養子!養子!」とクラスの悪ガキどもに蔑まれ、
中高生時代も、めちゃバカ正直で、純情で、ウブすぎて、女子とかからもからかわれ、
家に居ても、
将来を期待する教育熱心な養父母からの愛情が、背中に重くのしかかり、
完全に自由な時間はなく、何かに束縛されていただろう。

エリート教育を受けた彼は、
ハイスクールを優秀な成績で卒業し、イギリスの由緒ある名門大学へと進学。
親元を離れ、生まれて初めての寮暮らし。

そこで、彼は、生涯の友アンソニーとめぐり会うんだ。

二人は、同じ大学。

フレッドは、経営社会学科。
アンソニーは、、文学部英米文学専攻、もしくは、演劇学科劇作コース。

最初の出逢いは、ある晴れ渡った昼下がり。
青空の下、芝生の上で仰向けになって、小説を読んでいるアンソニー。
それは、スリルと興奮に満ちた、冒険ものファンタジー。

かつてのフレッド少年の永遠の憧れ。
否、あの頃のアメリカの少年たちの、バイブル的存在。

「ねぇ…君?」

思わずフレッドは、アンソニーに呼びかける。

「ん???」

本から目を離して、眩しそうに、声のするほうを見るアンソニー。

その時、午後のチャイムがゴーンゴーンと鳴り響く。

「いや、なんでもない。」と、
慌てて、校舎のほうへ向かって、重い本たちを抱え、走り出すフレッド。

「何だ、変な奴。」
深く気にも留めずに、軽くそう呟いて、ゆっくりと立ち上がるアンソニー。
擦り切れたジーパンからは、新鮮な新緑の香りがして…。
「フワァ〜〜」
一つ大きなあくび。
そして、遅刻することなど恐れもなしに、ゆっくりと教室に向かって歩き出す。
太陽の強い日差しが、眩いぐらいに光り輝いていた。

さて、
そんな出逢いから、数日後の夜。
フレッドは、同じ学科の友人たちに連れられて、とあるバーに来ていた。
そこは、学生たちの隠れ家的な地下バーで、
低俗でもなく、かといって、高級でもなく、程よい居心地の良さが味わえる店。
イギリスに来てから、比較的自由になったフレッドは、
極普通の学生たちと同じく、適度に遊びを知り適度に酒の味も覚え…
可愛いガールフレンドなんかもできちゃったりしちゃって。
爽やかに、青春を謳歌している。

で、その地下バーで彼と再会するんだ。

彼?勿論、アンソニーのことよ。
彼は、隅のほうのカウンターで、一人、静かにウイスキーを飲んでいた。
手元には、使い古された演劇雑誌が置かれていて。

フレッドは、アンソニーのことが気になった。
別に、変な意味じゃなくてね。
何となく、同類の血を感じるとゆーか、孤高的な部分で共鳴して。

やがて、酔っ払って騒ぎ始める仲間たちのテーブルから抜け出して、
フレッドは、アンソニーの背元に近づいた。

「やぁ!」

アンソニーが静かに振り返る。

「あぁ…」

ちょっと驚いたように。

「君、この○○(俳優とかの名前)好きなの?」 
話しかけるきっかけを探して、ふと雑誌に目をやり、そう声を掛けるフレッド。

「まあ、な。…で???」 問い返すアンソニー。

「いや、別に。ただ、少し君のことが気になったから。」

「ふーん。」 

特に不愉快そうではなく、まんざらでもなさそうな表情で、そう返し、
再び雑誌に目を向けるアンソニー。
カランコロン。グラスを持つ手のほうから聞こえる、涼しげな氷の音。

「おい!フレッド!もう行くぞ!!!」

見ると、仲間たちが既に出口のところにいる。

「あ、ああ…!!すぐに行く!」

慌てて、少し大きな声で答えるフレッド。

「早く来いよ!!」

「行かなくて良いのか?」 雑誌に目をやったままアンソニー。

「いや…今度、一度ゆっくり飲まないか?」

「(ニヤと笑って)お前のおごりなら。」

「ああ、また連絡する。」

                      
そうして始まった、二人の付き合い。
変な意味じゃなくて、男同士の熱い友情、みたいな。
二人は、徐々に打ち解けていく。

ほら、趣味とか性格とか、まるで正反対でも、何故か気の合う友人っているじゃない?
何時間話していても疲れないちゅーか、いくら話しても話が尽きないっちゅーか。

それって、魂の共鳴みたいなものだと、私は経験上、思うんだけど。

フレッドとアンソニーって、きっと、出会ったときから、そーゆー深い部分でつながっていたと思うのね。

強い絆っちゅーか、固い友情っちゅーか、
そーゆー部分で結ばれていたんじゃないかって。
何度も言うけど、決してそれは、変な意味ではなくてね。あくまで、親友的な意味で。

それってね、
ドラマ(舞台)の世界だけじゃなくて、リアルでもありえるのかもしれない。

つまり、それは、
深く長い付き合いによって築かれた、わたさんとトウコちゃんの信頼関係。
お互いにお互いのことを尊敬してしているとゆーか、
お互いがお互いの存在価値を認め合っているっちゅーか、
男役として、はたまた、同じ女性として、深い絆で結ばれているよーな。
そんな気が、舞台での二人の雰囲気から伝わってきたの。

あくまで、私は…だけれども。

なんかね、
観ていて、微笑ましいとゆーか、あったかいものが流れているとゆーか、
ほんわりとしたぬくもりを感じるとゆーか…
本当にめっちゃ心地良い肌触り。
それに肌で触れているだけで、何だか私まで、少し幸せな気分に浸っちゃったんだよ。

わたさんとトウコちゃん、
また、男役としての持ち味が、ある意味、正反対なだけに、
余計に鮮やかなコントラストが際立っているとゆーか、
さらに、二人の息と、芝居と、バランスが、良い具合にミックスされていて。
なんか、何だかんだ言って、結局このコンビ?、私、結構好きだったんだなって思った。

何だか、新鮮だったし(笑)
二人が、男役同士でがっつり組んで、楽しそうにお芝居している様が。
わたさんも然ることながら、特にトウコちゃん!!めっちゃ楽しそうにお芝居してるよね♪

…リスみたいで、めっちゃ可愛い〜〜♪♪♪(←リスって…^^;)

何だかんだ言って、もしや私、
このお芝居、結構気に入っちゃったり…してるのか???(←自分で自分に問うな)

ちょっとくやしーーーけど(笑)
この二人のお芝居を、絡みを、観れるのは、今公演がラストなので、
観れるだけ観てやろう!!と心に強く……決めました。(←もう決めたんかい???)

なので、明日も楽しんで参ろうと思います☆★☆

では、今夜はこのあたりで。
See You!!!

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